noteで単品記事とメンバーシップを同時に売っていると、「会員が増えた月」と「銀行に入金された月」を同じ売上と考えがちです。帳簿では販売・請求に対応する売上を記録し、手数料、返金、未振込残高と実際の入金を照合します。
会員数・売上・入金は、役割を分ける
- 会員数:運営の状況を見る数字。
- 売上CSV:売上と手数料を確認する会計の根拠。
- 銀行入金:未振込の売上を回収できたかの確認。
3つの数字を同じものとして扱わず、売上CSVと銀行明細を対応させます。
対象は、noteの月額メンバーシップを始めた個人事業主や副業クリエイターです。この記事では、単品記事との区分、請求日の違い、月次集計、採算の見方を具体例で説明します。税務上の計上時期と科目は事業の実態に応じて確認してください。
最初に分けるべき4つの数字
| 数字 | どこで確認するか | 用途 |
|---|---|---|
| 単品記事の売上総額 | note売上管理・販売履歴 | コンテンツ別の販売実績 |
| メンバーシップ会費の売上 | 売上管理とプラン別記録 | 継続課金の売上 |
| 事務手数料・プラットフォーム利用料 | note売上CSV | 売上総額と受取見込の差 |
| 振込と振込手数料 | 申請履歴・銀行明細 | 未収残高の消込 |
noteの売上CSVでは公式ヘルプが「売上」欄を売上、「手数料」「振込手数料」を経費として扱うよう案内しています。銀行に届いた金額だけを売上として入力すると、手数料分の売上と経費が記録から抜けます。販売履歴CSVは個別取引の特定、売上情報CSVは月ごとの総額確認という使い分けも意識してください。
請求日が毎月1日とは限らない
noteのメンバーシップには、以前からの「毎月1日が請求日」のタイプと、入会した日が毎月の請求日となるタイプがあります。2026年8月の変更により、新たな会員の請求タイミングはメンバーシップの開設時期・設定と会員の入会時期で異なります。毎月1日に全員分が一括計上される前提で管理表を作ると、月末の入会・無料期間・退会で合計がずれます。
請求設定はメンバーシップ単位で、プランごとには分けられません。2026年8月2日までに参加した会員の請求日は変更されません。運営画面で設定と会員ごとの入会条件を確認し、売上に表示された期間と取引日を原本として集計してください。初月無料・1か月無料を使う場合、無料の会員を有料売上に含めません。「加入者数×月額料金」をその月の確定売上とみなすのも危険です。決済失敗や返金があり得ます。
月末の照合手順
- PCのブラウザから売上情報CSVを保存。noteのダッシュボード→売上管理→「売上情報をダウンロードする」。アプリやスマホブラウザではCSVダウンロード非対応と公式が案内しています。
- 販売履歴も必要に応じて保存。対象プラン、単品記事、返金を取引単位で特定します。会員リストには個人情報が含まれるため、会計資料とアクセス権を分けます。
- 単品と月額を管理表で分ける。列は請求・購入日、売上対象、プラン名または記事名、売上総額、手数料、返金、確定月、振込申請月、入金月。会計ソフトの科目を同一にしても、補助科目やタグで内訳を残せます。
- 各列の合計をCSVへ戻す。月額の見込み額だけで帳尻を合わせず、noteの確定データを採用します。返金や取消は元取引とひも付け、売上を二重計上しないようにします。
- 振込を照合。noteは原則毎月2日に売上が確定し、申請時期により当月末または翌月末に振り込みます。振込手数料は1回270円(確認日現在)。銀行入金額と売上総額の差は手数料と未振込分で説明します。
採算は「会員数」だけで判断しない
仮に月額1,000円の会員が10人いて、全員がクレジットカード決済で課金されたと仮定します。売上総額は10,000円、事務手数料5%は500円、残り9,500円へのプラットフォーム利用料10%は950円で、振込前の残額は8,550円。1回の振込手数料270円を引くと8,280円です。これは条件を固定した概算で、他の決済手段、返金、無料期間、端数処理で実額は変わります。利益を見るには、さらに特典制作の時間や外注費も差し引きます。
月に4本の特典記事を各2時間で制作するなら、運営だけで8時間です。上の例の振込前残額8,550円を8時間で割ると約1,069円/時ですが、集客・問い合わせ・経費・税金はまだ含みません。継続課金の売上があるだけで「不労所得」とは言えません。プラン説明で約束した更新頻度を守れるかも採算の一部です。
よくあるずれとFAQ
退会者が出た月は必ずその分の売上が減る?
請求日と有効期間次第です。退会後も支払い済みの期間が残る場合があるため、会員一覧の人数と当月の課金額を同一視しません。
メンバー向け記事を単品販売したら二重計上?
同じ記事が特典にも単品にもなっていても、実際に発生した決済を別取引として記録します。コンテンツの本数と売上の件数は別です。特典の範囲を明確にして、購入者の重複購入を防ぐ案内も検討してください。
無料期間の会員はどこに記録する?
運営指標には含めても、課金が発生していない期間を売上金額として計上しません。設定と対象期間を会員管理表で記録し、実際の課金データと後から照合します。
月額の収益は毎月同じ科目でいい?
科目や収益の認識時期は実態と会計方針によります。補助科目・タグで単品と月額を分けておけば、申告時に相談しやすくなります。個別の税務判断は税務署・税理士へ確認してください。
noteとアフィリエイトの両方で収入がある方へ
メンバーシップの月額収入と他サービスの成果報酬を混ぜずに記録します。A8なども使う場合は、成果確定の時点を確認し、noteの更新月とは分けて照合してください。
月末入会がある月の集計例
月額1,000円のメンバーシップに、次の3人がいる架空の9月集計例です。決済成功・返金なしを仮定します。各会員の請求条件が違うため、人数だけで売上を求めません。
| 会員と条件 | 9月の決済 | 集計する会費 |
|---|---|---|
| A:従来の毎月1日請求 | 9月1日に1,000円 | 1,000円 |
| B:入会日が請求日、無料期間なし | 9月10日に1,000円 | 1,000円 |
| C:9月25日入会、1か月無料 | 初回請求は10月25日 | 9月は0円 |
この例の9月の会費決済は2,000円です。会員3人×1,000円で3,000円にすると、無料期間の1,000円を足してしまいます。さらに別の人へ単品記事を1,000円で販売したなら、会費2,000円+単品1,000円=売上総額3,000円として内訳を残します。手数料と振込はこの総額から別に照合します。
この表は運営上の決済集計例です。請求日、サービス提供期間、会計上の売上計上日は同じとは限らないため、帳簿へ転記する際は自分の会計方針を確認してください。複数プランではプラン名と適用価格も記録し、旧価格の会員を一律に新価格へ置き換えないようにします。
公式情報・確認日
2026年10月3日にnote:売上金を確認する、メンバーシップ請求タイミングの変更、手数料を確認しました。メンバーシップの設定、会員ごとの請求条件、実際のCSVを優先してください。

