動画制作サービスの利用料は、YouTubeやSNSの収益を得るために必要なら、原則として必要経費を検討できます。契約しただけで自動的に全額経費になるわけではなく、仕事との関係と利用期間がポイントです。
経費にできるか判断する3つの基準
- 動画制作や投稿管理に実際に使っているか
- 私用と共用なら事業分を合理的に区分できるか
- 契約期間と費用が帳簿に正しく反映されているか
国税庁は、収入を得るために直接要した費用や、その年に生じた業務上の費用を必要経費としています。プライベートだけで使うサービスは対象外です。
サービス別の考え方
| 支出例 | 確認ポイント | 勘定科目例 |
|---|---|---|
| 動画編集ソフト | 編集業務との関係、月払い・年払い | 通信費、消耗品費、支払手数料など |
| BGM・効果音サイト | 商用利用範囲と契約期間 | 支払手数料、使用料など |
| 画像・動画素材 | 特定動画用か定額契約か | 消耗品費、広告宣伝費など |
| クラウドストレージ | 動画データ保存の事業割合 | 通信費 |
| 生成AIサービス | 台本・画像・編集への使用実態 | 通信費、支払手数料など |
勘定科目に絶対の正解があるわけではありません。同じ性質の支出を毎回同じ科目で処理し、後から内容が分かる摘要を残すことが重要です。
年払いは支払日だけで決めない
必要経費は、原則としてその年に債務が確定した金額を計上します。12月に翌年分まで含む年間契約を支払った場合などは、契約期間に応じた処理が必要になることがあります。契約開始日、更新日、対象期間が分かる請求書を保存してください。
私用でも使う場合は家事按分
仕事用動画の編集にも家族動画の編集にも使う場合、全額を経費にするのではなく、利用時間や制作本数など説明できる基準で事業分を区分します。
| 例 | 按分の考え方 |
|---|---|
| 月10本中8本が収益用動画 | 制作本数を基準に80%を検討 |
| 週20時間中15時間を業務利用 | 利用時間を基準に75%を検討 |
按分率は都合のよい数字ではなく、使用記録などで説明できる基準にします。
保存しておきたい証拠
- 請求書、領収書、決済メール
- 契約プランと利用期間が分かる画面
- クレジットカードや銀行の明細
- 利用した動画やプロジェクト名
- 家事按分の計算根拠
よくある質問
無料期間後に有料化した場合は?
実際に料金が発生した期間について、仕事との関係を確認して記帳します。無料期間を経費にすることはできません。
海外サービスで日本円の領収書がありません
外貨建て請求書と決済明細を保存し、採用した為替換算の根拠が分かるようにします。消費税区分はサービス内容や契約先で変わるため、個別に確認してください。
制度確認日:2026年9月19日。参考:国税庁「必要経費の知識」
活動開始時の費用は「YouTube収益化前の支出と開業費の分け方」も参照してください。
