副業の帳簿作成や確定申告を税理士へ依頼した費用は、収益を得る業務に直接必要な範囲で必要経費を検討できます。ただし、個人の相続・贈与相談や副業と関係のない部分まで、すべて事業経費にできるわけではありません。
経費にしやすい費用と分けるべき費用
| 依頼内容 | 考え方 |
|---|---|
| 副業の記帳代行 | 副業に直接関係する範囲は経費を検討 |
| 事業所得・雑所得の収支計算 | 業務部分が明確なら経費を検討 |
| 消費税申告やインボイス相談 | 副業に関係する範囲を確認 |
| 相続税・贈与税の個人相談 | 通常は副業経費と分ける |
| 家族全体の資産相談 | 事業との直接関係を個別に確認 |
国税庁は、収入を得るために直接要した費用や、その年に生じた業務上の費用を必要経費としています。請求書の名目だけでなく、実際に何を依頼したかが重要です。
副業と個人相談が混ざる場合
税理士への依頼に、副業の確定申告と個人的な相続相談が含まれている場合は、見積書や請求書で内訳を分けてもらうと処理しやすくなります。内訳がない場合は、業務内容や作業時間など合理的な根拠で事業分を区分し、その計算メモを保存します。
仕訳例
副業の申告業務に全額対応する報酬66,000円を、普通預金から支払った例です。税込経理で、源泉徴収義務がない場合を想定しています。
| 借方 | 貸方 | 摘要 |
|---|---|---|
| 支払手数料 66,000円 | 普通預金 66,000円 | 副業確定申告・記帳確認 |
「支払手数料」や「支払報酬料」など、使用する勘定科目は会計ソフトや日頃の処理に合わせます。毎年同じ性質の費用を一貫して処理しましょう。
源泉徴収の確認
税理士報酬を支払う側の状況によっては、報酬から所得税等を源泉徴収し、納付する手続が関係します。会社員が個人的に一度相談料を払う場合と、従業員を雇う個人事業主などでは扱いが同じとは限りません。請求書の記載と自分の源泉徴収義務を確認してください。
契約前に確認したい項目
- 料金に記帳代行が含まれるか
- 確定申告書の作成だけか、相談回数も含むか
- 消費税申告は別料金か
- 修正申告や税務調査対応の料金
- 領収書整理や会計ソフト入力の担当範囲
- 副業以外の相談費用を分けられるか
保存しておく書類
- 契約書、見積書、請求書、領収書
- 相談内容や依頼範囲が分かるメール
- 振込記録
- 副業以外を含む場合の按分根拠
- 源泉徴収を行った場合の納付記録
よくある質問
無料相談を受けた交通費は経費ですか?
副業の申告相談へ行くために直接必要だった交通費は、事業との関係を説明できる範囲で検討します。私用の移動と一緒なら区分が必要です。
会計ソフト代と税理士費用は別の科目ですか?
別の科目にしても、同じ支払手数料等で管理しても構いません。後から内容が分かり、継続して同じ方法を使うことが大切です。
制度確認日:2026年9月19日。参考:国税庁「必要経費の知識」、税理士等に支払う報酬、報酬・料金等の源泉徴収義務者
活動開始時の費用は「YouTube収益化前の支出と開業費の分け方」も参照してください。

