YouTubeやSNSの副収入が増えると、収益レポート、機材代、通信費、外注費などの管理が複雑になります。取引が少なければ表計算でも始められますが、入力漏れを減らし、申告書作成までつなげたい人には会計ソフトが便利です。
結論:取引件数と申告方法で選ぶ
- まず無料で白色申告を始めたい:やよいの白色申告 オンライン
- 青色申告へ移行し、初年度の費用を抑えたい:やよいの青色申告 オンライン
- 確定申告に加え、請求書などの日常業務もまとめたい:マネーフォワード クラウド確定申告の対象機能・プランを比較
- 取引が数件で、まだ申告要否を確認中:まずは表計算で記録し、必要になったら移行
雑所得か事業所得かによって必要な書類や利用したい機能が変わります。先に「YouTube収益は雑所得?事業所得?」で考え方を確認しましょう。
弥生とマネーフォワードの比較
| 比較項目 | 弥生オンライン | マネーフォワード クラウド確定申告 |
|---|---|---|
| 向いている人 | 確定申告を中心に、費用を抑えて始めたい人 | 日々の経理や請求書など、使う業務をまとめて検討したい人 |
| 白色申告 | 「やよいの白色申告 オンライン」はフリープラン0円/継続無料 | 対応。雑所得・控除のみの申告は無償利用状態でも利用可能との公式案内あり |
| 青色申告 | セルフ・ベーシックは対象者の初年度無料。トータルは初年度半額 | 個人向け有料プランで対応 |
| 無料体験 | 初年度無料キャンペーンと2か月の体験版は条件・申告機能が異なる | 1か月無料トライアルの公式案内あり |
| サポート | プランにより操作・業務相談の範囲が異なる | プランによりメール・チャット・電話などが異なる |
口座連携は両社にあります。弥生も白色・青色のオンライン製品で銀行やカードの明細を取り込めます。「自動連携を使いたい」だけで一社に決めず、自分の金融機関が対応しているか、取り込んだ明細を確認・修正しやすいかを比べてください。弥生の金融機関連携の公式説明も確認できます。
やよいの白色申告 オンラインが向いている人
- 白色申告で費用をかけずに始めたい
- 帳簿付けから確定申告書作成まで一つにまとめたい
- 将来、弥生の青色申告へデータを引き継ぎたい
- 有料サポートがなくても自分で操作できる
弥生は「やよいの白色申告 オンライン」のフリープランを継続無料と案内しています。公式サイトによると、有償プランとの違いは主にサポート内容で、所得税・消費税の申告、インボイス対応、e-Taxなどの製品機能を利用できます。
やよいの青色申告 オンラインが向いている人
- 事業所得として青色申告を行う
- 初年度のソフト代を抑えたい
- 確定申告機能を一通り使いたい
- 必要なサポート範囲に応じてプランを選びたい
2026年10月2日確認の公式料金では、対象者のセルフ・ベーシックは初年度無料で、次年度はそれぞれ年11,800円・22,800円(税抜)です。トータルは初年度19,800円、次年度39,600円(税抜)。キャンペーンは2027年3月15日までの案内で、過去の利用状況などにより対象外になる場合があります。公式料金・対象条件を確認してください。
私が使っているのは「やよいの青色申告」です。導入して一番大変だったのは、最初に取引を経費か私用かへ振り分ける作業でした。それ以降は同様の取引へ分類が反映され、入力の負担が減りました。生活費と仕事を同じカードで払っていた頃の、1年分の仕訳にかかった時間と導入前後の経験は帳簿付けの記事で詳しく紹介しています。
この経験から、試用時は「最初の入力が簡単か」に加え、翌月の同じ支払いをどれだけ迷わず確認できるかも比べると選びやすくなります。ここで紹介する広告リンクはオンライン版です。利用する製品・プランの対応機能は契約前に確認してください。
他社の会計ソフトは実際には利用していないため、操作性の比較は各社の公式情報をもとにしています。
青色申告の帳簿と申告書作成をまとめたい方は、セルフ・ベーシック・トータルのサポート範囲と、次年度の年間費用を比べてください。リンク先で初年度無料の対象条件も確認できます。
無料体験と初年度無料は、申し込み先と使える機能が違います
- 入力や明細取込を試す:最大2か月の無料体験プラン
- 決算・申告機能まで使う:対象条件を満たす有償プランの初年度優待
- 初年度優待の申し込み:口座振替またはクレジットカードによる自動更新の決済登録が必要
無料体験の期間を過ぎると初年度無償キャンペーンを利用できないため、申告まで使う予定なら、切り替える時期も公式料金ページで確認しましょう。
マネーフォワード クラウド確定申告が向いている人
- 利用中の口座・カードが対応し、明細の確認画面が自分に合う
- 入出金データから仕訳候補を作りたい
- 確定申告以外のバックオフィス機能も検討している
- 毎月の取引件数が増えてきた
2026年10月2日確認のパーソナルミニは、月払い1,280円、年払い10,800円(いずれも税抜)です。年払いの月換算900円は毎月900円を支払う契約ではありません。消費税申告はパーソナル以上が必要で、レシート撮影などの上限・超過料金にも違いがあります。1か月の無料トライアルには機能制限があり、2026年12月に料金体系の一部改定が予定されています。公式料金・改定案内で契約時点の条件を確認しましょう。
日々の経理もまとめたい方は、使いたい機能を含むプランと、月払い・年払いの支払総額を確認してください。比較表の機能名だけで決めず、対応する口座・カードも照合しましょう。
会計ソフトを使わなくてもよいケース
収入が1種類で、経費も毎月数件しかなく、申告方法も単純なら、最初はスプレッドシートで十分な場合があります。次の項目を毎月記録できるか確認してください。
- 日付
- 相手先
- 収入・支出の内容
- 金額
- 領収書や明細の保存場所
- 私用と共用する支出の業務割合
記録方法は「YouTube収益の帳簿付け入門」で解説しています。
初年度無料でも、有料プランを更新する場合は次年度の費用がかかります。弥生の有料プランを終了する場合は、契約終了月の前月末までにマイポータルで手続きが必要です。終了後のデータ閲覧にも制限があるため、帳簿の出力を先に済ませましょう。白色申告の無料機能とサポートの違いは公式料金表で確認できます。
選ぶ前のチェックリスト
- 雑所得と事業所得のどちらを検討するか
- 白色申告と青色申告のどちらか
- 銀行・カードの自動連携が必要か
- 月の取引件数は何件か
- スマホだけで入力・申告したいか
- 操作サポートや業務相談が必要か
- 無料期間終了後の年間費用を許容できるか
無料期間に試すべき6つの操作
料金表だけでは、自分に合うか判断しにくいものです。無料プランや無料体験がある場合は、実際の取引を少量だけ入力し、次の操作を確認しましょう。
- YouTubeや案件収入を入力し、売上一覧で確認する
- 事業用の銀行口座やカードを連携する
- 動画編集ソフト、通信費、機材代を経費として登録する
- 自宅家賃や通信費の家事按分を設定する
- 領収書画像や請求書を取引と結び付ける
- 申告書作成に対応するプランで不足項目を確認する(弥生の2か月体験版では決算・申告機能を試せません)
自動連携の数よりも、「候補として取得した明細を迷わず処理できるか」「間違えた取引を修正しやすいか」を重視してください。毎月触る画面なので、少しの使いにくさが年間では大きな負担になります。
迷ったら、同じ3件を入力して比べる
月の売上が少なくても、私用の支払いが混ざると確認に時間がかかります。次の架空の取引を試用時の練習に使い、入力後に修正・削除する方法まで確認してください。本番の帳簿へ架空の取引を残さないようにします。
| 練習する取引 | 画面で確かめること |
|---|---|
| 副業の入金10,000円 | 相手先と内容を記録し、あとから明細を探せるか |
| 仕事専用の編集ソフト代2,000円 | 領収書を結び付け、金額を直した履歴を追えるか |
| 同じ口座の私用の買い物3,000円 | 副業の経費へ混ぜずに処理できるか |
見るのは自動判定の件数より、自分が確認にかかった時間と迷った箇所です。口座連携で取り込んだだけでは記帳の確認は終わりません。少量なら無理なく手作業で続けられるのか、毎月同じ確認に手間がかかるのかを判断材料にしましょう。
2回目の取込で確かめること
初回の分類後、次の月に同じ支払先の取引を取り込んだら、科目や摘要がどう反映されたかを確認します。弥生の自動仕訳の公式説明では、変更して確定した内容を学習し、次回の同様の取引に反映する仕組みが案内されています。
- 同じ支払先の私用分を、仕事の経費へ混ぜずに処理できるか
- 用途が変わった取引の候補を修正しやすいか
- 自動取込以外の現金支払いも、同じ帳簿へ記録できるか
自動分類の多さだけで選ばず、確認に残る手間も比べてください。試用期間に翌月の明細がそろわない場合は、この確認を次回の取込時に残しておきます。
契約前によくある質問
青色申告の控除はソフトを買えば受けられますか?
購入だけでは受けられません。2026年分(2027年春に申告)と2027年分では要件が異なります。2026年分の65万円控除は、複式簿記や期限内申告などの要件に加え、期限内のe-Tax送信または所定の優良な電子帳簿保存が必要です。国税庁の青色申告特別控除の説明で確認してください。
2027年分からは65万円控除に期限内のe-Tax送信が必要です。最大75万円を目指す場合は、さらに優良な電子帳簿保存またはデジタルシームレス保存の要件と届出を満たします。優良な電子帳簿を使う方法では、年の初めから対象の仕訳帳・総勘定元帳を要件に沿って保存します。口座明細を自動で取り込むだけでは75万円の要件を満たしたとはいえません。国税庁の2027年分からの案内(PDF)と、利用するソフトの対応設定を確認しましょう。
途中で別の会計ソフトに移行できますか?
多くのサービスで取引データの入出力機能がありますが、勘定科目、開始残高、固定資産、証憑画像などが完全に同じ形で移るとは限りません。契約前にエクスポート形式を確認し、年度の途中より年初や申告後の切り替えを検討すると整理しやすくなります。
スマホだけで確定申告までできますか?
スマホ対応の範囲はサービスやプラン、申告内容で異なります。日々の領収書登録はスマホ、仕訳確認や決算整理はパソコンという使い分けも現実的です。無料期間中に自分の端末で申告書作成画面まで確認してください。
最初から有料プランを選ぶべきですか?
取引が少なく申告方法も決まっていない段階では、無料プランや体験版で入力習慣を作ってからでも遅くありません。青色申告、銀行・カードの自動連携、電話相談など必要な機能が明確になった時点で有料化を判断しましょう。
まとめ
最初から高機能な有料プランを契約する必要はありません。取引が少ない人は表計算または無料プランから始め、銀行・カード連携や青色申告が必要になった段階で有料プランを比較しましょう。料金だけでなく、所得区分、申告方法、取引件数、必要なサポートを基準に選ぶことが大切です。
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申し込む前に、今月の記録で必要性を確かめる
会計ソフト選びで迷ったら、今月の入金と支払いを一度整理してみてください。件数だけで決めるより、どの作業に時間がかかるかが分かります。
- 転記の負担が大きい:自分の銀行・カードが連携対象かを先に確認する。
- 私用の支払いが混ざる:取り込んだ明細から対象外の取引を分けやすいか試す。
- 申告書まで作りたい:所得の種類と申告方法に対応する製品・プランか確認する。
- 表計算で無理なく続いている:記録を残し、必要な機能が具体的になってから移行する。
候補が決まったら、上の各製品の案内で対応機能と継続費用を確認してください。無料期間の長さだけで契約を決める必要はありません。

